検索順位の近年の変化。順位はどうやって決まる?
上位表示されるために必要な施策概要

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

効果的な集客を行うためには自社サイトが検索順位で上位に表示されることが重要ですが、実際にはどのくらい「上位」である必要があるのでしょうか。

漠然と1位に近いほうがいいという認識はあっても、相応の手間やコストもかかるため悩ましいところです。検索順位の重要性や、その順番が変わる要因、また順位をあげるために必要な施策などについてご紹介しましょう。

本記事では対策の詳細でなく最も基本的な注意点を記載します。多くのビジネスパーソンにとっては、詳細な手段(対策)を追求するのではなく、原則の理解や原則に立ち戻って考えることが重要です。

目次

1位と2位でクリック率は倍も違う!検索順位の重要性

検索順位によって、集客効果は具体的にどの程度変わってくるのでしょうか。
それを端的に示すデータがあったのでご紹介しましょう。

2017年調査Ver.

上記のデータはアメリカのInternet Marketing Ninjas社が2017年に調査したもの。約2万件の検索クエリ(検索時にユーザーが入力するワード)を対象に、400万回以上のクリックを分析して割り出されました。

このデータによると、検索順位で1位に表示されたサイトのクリック率は21.12%、2位に表示されたサイトは10.65%となっており、およそ2倍の差があることが分かっています。サイトを訪問することが必ずしも資料請求や商品の購入といったコンバージョンにつながるわけではないため、これだけで単純に集客効果を測ることはできませんが、それでも検索順位の1位と2位では大きな差があることがうかがえるのではないでしょうか。

【参考】Announcing: 2017 Google Search Click Through Rate Study | Internet Marketing Ninjas Blog

2014年調査Ver.

もうひとつ、イギリスの「NetBooster社」が2014年に調査したクリック率のデータをご紹介します。こちらは約120万件の検索クエリと対象に、6500万回のクリックを分析して割り出されたものです。

【参考】One Click Curve to Rule them all | Net Booster




この2つのデータは検索クエリやクリック数などの調査条件が異なるため、まったく同じラインで比較することはできませんが、それでも2017年の調査と比べるとクリック率の傾向に大きな違いがあることが読み取れます。

2017年の調査に比べ、2014年の調査では1位と2位の差はそれほどなく、グラフが描く曲線も全体的になだらかです。2014年の調査では6位であっても5%以上のユーザーが閲覧しているのに対し、2017年の調査では5%を越えているのは3位までと、下位に表示されたサイトはほとんどクリックされていないことが分かります。

クリック率にこうした違いが出る理由にはさまざまなものが考えられますが、一因としては検索アルゴリズム(検索順位を決定するプログラム)のアップデートなどにより、Googleがよりユーザーのニーズに合致した検索結果を表示できるようになったことがあげられます。また、ユーザー自身が検索に慣れ、より適切なワードで検索できるようになったことも考えられるでしょう。

Googleがよりユーザーにとって使いやすい検索アルゴリズムの開発に力を入れていることを考えると、こうした傾向は今後ますます強くなっていくでしょう。検索順位はなるべく上位、できれば3位くらいまでを常にキープしておかないと、SEO対策をしても十分な効果が出ないといえそうです。

検索順位が変わる要因とは?

ホームページを活用して効果的に集客するためには、検索エンジンでの表示順位をあげることが重要ですが、その順位はどのようにして決められているのでしょうか。
表示順位が変化する要因は、主に以下のようなものとされています。

SEO対策

表示順位が変化する要因として最も一般的なのはSEO対策によるものです。SEO対策にはさまざまな施策があり(詳細は後述)、キーワードとの関連性を強化したりコンテンツを充実させるなど、ユーザーにとってより有益なサイトを目指すことで、上位表示されるようになります。

アルゴリズムのアップデート

Googleはサイトを自動的に巡回し、ユーザーに有益な情報が掲載されていると評価したサイトを上位表示します。この評価方法が変わることにより、サイトの表示順位が変動することもあります。ただ、何もしていないのに急にサイトの順位が上がることはまれで、基本的には「ユーザーの知りたいこと」にフォーカスされたサイトでないと評価はされません。

301リダイレクトやcanonicalなどの設定

301リダイレクトとは、サイトの移転などでURLを変更した際に、古いサイトの評価を引き継ぐために行う設定のこと。また、canonicalはサイト内に重複したページがある場合に、検索エンジンに優先すべきページを伝えるために行う設定を指します。
いずれも、正しく設定されていないとGoogleから正当に評価されず順位が上がりにくくなってしまいます。そのため、これらの設定を見直すことで大きく順位が上がることもあります。

検索順位をあげるために必要な施策

検索順位が変動する要因は複数あるものの、上位表示を狙うためにサイトの運営側ができることは、基本的にはSEO対策と考えておけばいいでしょう。
代表的な物には、以下のような施策があります。

質の高いコンテンツの制作

検索順位で上位に表示されるためには、ユーザーにとって有益な情報が掲載されている必要があります。そのため、SEO対策ではブログ記事などサイト内のコンテンツを充実させることが重要です。他のサイトにはない独自性があり、信頼性も高くユーザーを引きつける情報であれば、Googleからも高い評価を得ることができるでしょう。

外部リンクの獲得

外部リンクとは、他のサイトから紹介されたリンクのこと。Googleは他のサイトから紹介されているサイトは有益な情報が掲載されていると判断し、検索順位を上げる傾向があります。
例えば良い商品やサービスを提供することで多くのブログやホームページで紹介されれば、高い効果が期待できるでしょう。

検索順位はどうやってチェックする?

SEO対策では、自社サイトがどのようなワードで検索されているかを把握し、それに合わせた施策を実施していきます。そのためには、自社サイトが現在どのようなワードでどの順位にいるのかを知っておくことが重要です。

検索順位を把握する方法はいくつかありますが、比較的手軽に使えるものとしては『キーワード順位チェックツールBULL』がおすすめ。あらかじめ設定しておいたキーワードの順位がまとめて表示されるため、自社サイトが現在どのような注目のされ方をしているのかを効率的に把握することができます。

検索順位は毎日朝9時の時点のものが表示されるため、朝イチで順位を確認して施策を練り直したり、朝の会議に新鮮な情報を出したりといった使い方ができ、SEO対策を行ううえで有益なツールとなってくれるでしょう。

1ヶ月あたり1,100円〜の有料ツールですが(登録できるキーワード数、URL数によって料金が異なります)、無料体験版もあります。ひとまず使ってみて、自社のSEO対策に使えそうかどうかを検討してみるのもおすすめです。

【出典】キーワード順位チェックツールBULL

検索1位を積極的に狙うコンテンツ作りが重要

従来はSEO対策といえば、まずは検索結果画面の1ページ目に表示されることを目指していた時期もありました。しかし、Googleの検索アルゴリズムが進化していることを考えると、上位表示されることの重要性は今後ますます高くなっていくでしょう。

効果的に集客するためには、ただ漠然と「上のほう」を目指してSEO対策をするのではなく、複合キーワードを利用したピンポイントなコンテンツ作りなど、1位表示を積極的に狙っていくことが重要になりそうです。