「データドリブン(駆動)・ビジネス」という言葉を聞くことが増えている。ビッグデータなどを活用し、データに基づいた意志決定やアクションを行おうとするものだ。関心を持つ企業も増えているが、実際にデータドリブンに取り組む企業では、「手応えが感じられない」という声もあるという。その要因はどこにあるのか。
ドーモ株式会社
代表取締役
水嶋 ディノ 氏
ホワイトペーパー
「ビッグデータ」「データサイエンス」…。言葉に踊らされるな!現場革新を実現する、真の「データ活用」に不可欠な3つの鉄則
経営者や現場の担当者が「使える」データとは
「データドリブン・ビジネス」あるいは「データドリブン・マーケティング」といったキーワードを、企業経営者やマーケターが語る機会が増えている。「ビッグデータ」という言葉も一般化した。
データに基づいた意志決定を行うために、経営資源を投入する企業も少なくない。新たにデータサイエンティストなどの専門職を配置する企業もある。だが、その成果を実感できている企業がどれだけあるかは疑問だ。
興味深い調査結果がある。経営管理プラットフォームを提供する米Domo社が、さまざまな企業のビジネスリーダー1064人を対象に行った調査(2013年)によると、回答者の98%が「業務を遂行する上でビジネスデータに依存している」と答えている一方で「必要な情報にタイムリーにアクセスできていない」と回答した人が62%にも達している。また、83%もの回答者が「ビジネスデータから必要な答えが得られない」と感じているという。
分散する重要データを常に把握する
データの活用については、CxOと呼ばれる経営層だけでなく、マーケティングやセールスの現場にも課題がありそうだ。たとえば、毎日のように表計算ソフトでつくった分厚いレポートの束と格闘している光景を見かけるが、決してこれを使いこなしているとは言えないだろう。
「全てのデータをいつも見ている必要はありません。常に必要な情報は売り上げ、利益、キャッシュポジションのような主要な結果指標と、(例えば小売りであれば)来店者数、客単価、売掛金と買掛金などの先行指標、そしてそれぞれの増減、対前月比、対前年比くらいで良いのではないでしょうか。他のデータは主要指標に異変が起きたときの原因究明、何らかのアクションを起こすときの検討材料に使うべきです。また、必要に応じてすぐに使えるように一カ所でアクセスできるように整えておくことも重要です」
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