BtoBマーケティングや法人営業の現場で「リードナーチャリング(見込み客の育成)」という言葉を聞くことが増えている。特に商談が長期化することの多い法人営業活動で期待が大きいというが、導入や運用にはどのようなポイントがあるのか。BtoBマーケティングに詳しい、イノベーション 代表取締役の富田直人氏に聞いた。
株式会社イノベーション
代表取締役
富田 直人 氏
ホワイトペーパー
BtoB営業を一歩前へ進める“現実解”セールス・マーケティングマニュアル
リード(=見込み客)はすぐ商談にならずともフォローを継続すべき
「リードナーチャリング」とは、リード(=見込み客)・ナーチャリング(=育成)という二つの言葉を組み合わせた言葉で、その名の通り、見込み客を育成し商談や案件につなげ、営業活動を効率化しようとするマーケティング手法である。最近になって注目されるようになってきたが、その理由はどこにあるのか。
「最大の要因は、コストが限られている中で、企業がリード獲得に関するROIを厳しくチェックするようになってきたことです」と、イノベーション 代表取締役の富田直人氏は説明する。
たとえば多くの企業では展示会やセミナーなどで見込み客のリストを集めるのが一般的だ。だが、富田氏によれば、これをうまく活用できているところは少ないという。
インターネットの普及で見込み客とのコミュニケーションのハードルは低くなりつつある
「『ナーチャリング』という言葉を使うと新しい概念のように思うかもしれませんが、その中身は、今すぐ受注する見込みの低い顧客を育成し、クロージングまで導くといった営業活動に他なりません。『マーケティングオートメーション(マーケティングプロセスの自動化)』などの手法もありますが、大切なのはツールの機能やシナリオではなく、いかに定常的に最適なタイミングで見込み客にフォロー活動ができる仕組みを構築できるかという点です」と富田氏は指摘する。電子メールやWeb、SNSなどの登場により、見込み客とのコミュニケーションにかかるコストも低減されつつある。最適なタイミングで見込み客とコミュニケーションを取るハードルは着実に低くなっている。
このような環境にある中で、実際に、リードナーチャリングはどのように行うのだろうか。
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