Webマーケティングの重要性と集客実践のポイント

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マーケティングの定義とは「継続的に売れる仕組みをつくる」ことであり、それはWebマーケティングであっても変わりません。Webマーケティングとは、一般的なマーケティングの一部で、Webというメディアを使ったマーケティングを表します。

ターゲットによってはテレビや雑誌よりも効果的なメディアであるWebを、いかに上手く活用するかは、Webサイト担当者はもちろん、マーケティング担当者にとっても非常に重要です。

そこで今回はWebマーケティングを実践するうえで知っておきたいポイントについてご紹介します。

目次

Webマーケティングの重要性

インターネットが普及し始めた1990年代後半から2000年代にかけて、まだまだWebサイトを運営している企業は少ないこともあって、Webサイトをつくりさえすれば何もしなくても自動販売機のように商品が売れるといった時代も確かにありました。しかしそんな時代も今となっては遠い過去の話であり、Webサイトをつくっただけで商品が売れるといったことはありえないといってもよいでしょう。

総務省が毎年発表している「情報通信白書」の平成29年度版によると、2016年のインターネット利用者数は2015年より38万人増えて1億84万人。人口普及率では83.5%で、特に13~59歳では90%を超えていて、この年代ではほとんどの人が日常的にインターネットを利用しています。このことからもインターネットが普及し始めて20年も立たずに急激に利用者が増えていったことがわかります。

これだけの人が日常的にインターネットを利用するようになった今、そこで企業がビジネスとしてWebサイトを運営することは、当然といえば当然です。しかしインターネットはユーザーが能動的に情報を探すメディアのため、自分たちがターゲットとしているユーザーが何に興味を持ち、何をインターネットで探しているのかを常にチェックしておかなければ、自社サイトを見つけてもらうことができません。

そこで重要になってくるのが、ターゲットユーザーに自社サイトを見つけてもらう施策、つまりWebマーケティングなのです。

自社サイトへ集客するためのWebマーケティング

Webマーケティングは大きく3つのフェーズに分けて行います。
最初に自社サイトへの集客。次に自社サイト内の回遊、再来訪を促し、最終的に商品購入や資料請求といった成果を挙げる。それぞれの段階によってマーケティング手法も変わってきます。

まずは自社サイトへ集客するためのマーケティングについてご説明します。
自社サイトへユーザーを集客するためには、自社サイトの存在を知ってもらう必要があります。
そのための方法は大きく分けて2つ、検索経由と広告経由です。

検索経由

検索経由による集客をさらに分類すると、ユーザーが入力した検索キーワードによる検索結果からの集客とそこに表示される検索広告からの集客の2つがあります。
検索結果からの集客を促すためには、ユーザーが入力したキーワードで検索結果の上位に表示される必要があります。この検索結果の上位に表示されるための施策をSEO(検索エンジン最適化)と呼びます。ユーザーが検索の際に使用するキーワードを予測し、そのキーワードを上手く盛り込んだ文章を作成することが重要です。
これに対して検索広告は、ユーザーが検索するキーワードに対して広告として検索結果に表示されるものです。基本的にクリックされて初めて課金される方式で、キーワードによって価格は異なります。
SEOと検索広告。どちらもメリット、デメリットがあります。広告は出稿を止めれば表示されなくなるといったリスクはありますが、逆にいえばキーワードにもよるものの出稿を続けていれば、検索結果の上位に表示されます。SEOは検索広告のようなコストはかからず、一旦、上位表示されれば広告よりもクリックされる可能性も高まります。しかしこれをやれば必ず上位表示されるといった法則はなく、検索エンジンのアルゴリズム変更で急に上位表示されなくなることもあります。
そのため2つの手法を上手くミックスして活用するのがおすすめです。

広告経由

広告経由は前述した検索広告以外に、Yahoo!や新聞、雑誌のWebサイトなどメディアサイトに掲載するバナー、ディスプレイ広告、TwitterやFacebookなどSNSに掲載するSNS広告、アフェリエイト会社に登録して、個人のブログなどに掲載してもらうアフェリエイト広告、YouTubeの動画の最初や途中に差し込まれる動画広告などがあります。数千円から利用できるSNS広告や数十~数百万円かかる場合もあるバナー広告など、一口に広告といってもその種類はさまざまですが、自社のターゲットがどういったWebサイトを見ているのかをしっかりと検討したうえで、広告の種類、出向先を選択することが重要です。

自社サイトの回遊、再来訪を促すWebマーケティング

自社サイトに集客ができたら、次に考えることはできるだけ自社サイト内で回遊してもらうこと。そして1回ではなく2回、3回と何度も訪問してもらうことです。

回遊してもらうための施策

回遊してもらうためにもっとも重要なことは直帰率を下げることです。そして直帰率を下げるには、ユーザーがどういった目的で訪問しているかを明確に把握し、その目的に合致した情報を発信することです。さらに訪問したページに関連したページをおすすめとして表示する、どこにどんなページがあるのかがわかりやすい動線設計をするなどサイトレイアウトも重要です。

再来訪を促すための施策

自社サイトで成果を挙げるには、できるだけ長い時間、接触してもらうことが効果的です。ページ内の回遊もそうですが、1回で終わりではなく、2回、3回と訪問してもらう施策も必要です。その方法はメルマガ登録、TwitterやFacebookでフォローしてもらうなどが有効です。ページ内のわかりやすい箇所にフォローボタンやメルマガ登録ボタンを設置しましょう。
また自社サイトに訪問したユーザーの行動を追跡し、自社サイト以外のWebサイトにある広告枠で自社の広告を表示させるリターゲティング広告も、再来訪に効果があります。

自社サイトで成果を挙げるためのWebマーケティング

最後に自社サイトで商品購入や資料請求といった、最終的な成果を挙げるための施策を行います。興味関心の段階を過ぎ、競合との比較検討段階に入ったユーザーに対し効果的な手法は、検索エンジンや他Webサイトから最初に訪問するページの最適化、LPO(ランディングページ最適化)。
そして商品購入や資料請求を行う際に入力するフォームの最適化、EFO(入力フォーム最適化)です。

LPO(ランディングページ最適化)

LPOでもっとも重要なことは、その商品を購入することでユーザーの課題をどう解決するのかを、データや実績などを使い明確に示すことです。さらに競合と比較した際の優位点、お客様の声、自社で購入することで得られるメリットなどユーザーの背中を押してあげられる、BtoBであれば決裁者を説得できるだけの情報を表示します。

EFO(入力フォーム最適化)

入力フォームで何度もエラーが出たり、半角全角などの切り替えが必要だったりすると、せっかく購入や資料請求に踏み切ったのに、面倒になって離脱してしまうといったことも少なくありません。こうしたことを防ぐには、入力例を明確に示すこと、半角で入力しても全角で入力してもエラーにならないことなど、できるだけ簡単に入力できるフォームにすることが重要です。
また必要ない情報の入力は求めず、本当に必要な情報だけにすることで、入力フォームにかかる時間を短縮でき、離脱を防ぐことにつながります。

WebマーケティングはWebサイト設計段階から始まっている

WebサイトをつくったのでWebマーケティングを始める。というのではすでに遅すぎます。これからつくるWebサイトがどういった目的で誰をターゲットにしているのか、訪問したユーザーにどういった行動を取って欲しいのかなどすべては、制作前に決めておかなければなりません。

そういった意味でWebマーケティングは、Webサイトをつくる前の段階からすでに始まっているのです。つくってしまってから失敗したとなれば、時間もコストも膨大なものになりかねません。

そうならないためにも、しっかりと計画を練ったうえで、サイト制作を行うようにしましょう。

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