BtoB広告は、企業の認知拡大や見込み客の獲得、商談創出を後押しする施策です。ただしリスティング広告やSNS広告、記事広告など選択肢が多く、目的やターゲットに合わない媒体を選ぶと、費用をかけても成果につながりません。
本記事では、BtoB広告の基礎知識や主要媒体10選、自社に合う選び方、成果を高めるポイントを解説します。媒体ごとの特徴や予算感を整理しながら企業の成功事例も紹介しているので、今後の出稿判断の材料として参考にしてください。
BtoB広告とは?基本概要をおさらい

BtoB広告は、企業が別の企業に向けて商品やサービスを訴求する広告です。購入や契約までに複数の担当者が関わり、比較検討も長期化しやすいため、BtoC広告とは設計の考え方が異なります。
成果を上げるには、誰に何を伝え、どの接点から商談へつなげるのかを整理しなければなりません。ここでは、BtoB広告の定義やBtoC広告との違い、企業が広告へ取り組む必要性を基礎から分かりやすく解説します。
BtoB広告の定義
BtoB広告とは、企業が法人向けの商品やサービスを販売するために出稿する広告です。対象は企業の経営者や部門責任者、実務担当者などで、業務上の課題を抱え、解決策を探している層へ情報を届けます。
広告のゴールは、商品をその場で購入してもらうことだけではありません。資料請求や問い合わせ、セミナーへの申し込み、無料相談などを通じて見込み客との接点をつくり、営業活動につなげる役割があります。
扱う商材は、業務システムやコンサルティング、人材サービス、製造設備、広告支援など多岐にわたります。
契約金額が大きく導入後の影響も広いため、広告では機能の紹介だけでなく、導入によって解決できる課題や得られる成果、信頼できる根拠を示すことが大切です。広告から商談までの流れを一貫して設計する点も、BtoB広告の特徴です。
BtoC広告との違い
BtoB広告とBtoC広告では、広告を届ける相手だけでなく、購買までの流れや評価指標も異なります。主な違いは以下のとおりです。
| 比較項目 | BtoB広告 | BtoC広告 |
| ターゲット | 企業の経営者・部門責任者・担当者 | 個人の消費者 |
| 広告の目的 | リード獲得、商談創出、認知拡大 | 購入、来店、会員登録、認知拡大 |
| 意思決定者 | 複数人になりやすい | 本人や家族が中心 |
| 検討期間 | 数週間から数か月以上 | 即日から数週間程度 |
| 重視される情報 | 導入効果、費用対効果、実績、信頼性 | 価格、使いやすさ、デザイン、感情的な魅力 |
| 主な成果指標 | リード数、商談数、受注数、受注単価 | 購入数、売上、来店数、会員登録数 |
BtoBでは、広告を見た担当者が単独で契約を決めるケースは限られます。上司や関連部署の承認、競合サービスとの比較、費用対効果の確認を経るため、広告には検討を進める材料が必要です。短期的なクリック数だけで判断せず、商談化率や受注への貢献まで追う視点が求められます。
BtoB広告の重要性
BtoB広告が重視される理由は、自社の商品やサービスに関心を持つ見込み客へ、狙って情報を届けられるためです。
検索キーワードや業種、役職、興味関心などをもとに配信対象を絞れば、課題が顕在化している企業との接点をつくりやすくなります。営業担当者が一社ずつ新規開拓する方法と比べ、広い範囲へ継続的に働きかけられる点も特徴です。
ただし、広告を一度見ただけで商談に進むとは限りません。BtoB商材は検討期間が長く、担当者は広告、Webサイト、導入事例、ホワイトペーパー、メールなど複数の情報に触れながら判断します。広告で認知を獲得し、役立つコンテンツを継続して届け、検討意欲が高まった段階で営業が接触する流れが必要です。
広告単体で完結させず、確度の高い見込み客を集めた後も複数の接点を積み重ねて信頼を育てることが、商談化率や受注率の向上につながります。
BtoB広告の主な媒体10選

BtoB広告には、検索行動を起点に配信するものから、認知拡大や再訪促進に向くものまで、さまざまな媒体があります。成果を高めるには、各媒体の特徴を把握し、目的やターゲット、検討段階に合う手法を選ぶことが重要です。
ここでは、BtoB広告で活用される主要10媒体の特徴と活用方法を解説します。
リスティング広告
リスティング広告は、GoogleやYahoo!などの検索結果に表示されるテキスト形式の広告です。ユーザーが入力したキーワードに連動して配信されるため、「営業支援ツール」「製造業 コンサルティング」のように、課題やサービスを具体的に調べている層へ訴求できます。
自社商材への関心が高いタイミングで接点を持てるため、資料請求や問い合わせなどのリード獲得に向いています。少額から始められ、クリック数やコンバージョン数を確認しながら、予算配分を調整しやすい点も特徴です。
一方で、競合が多いキーワードはクリック単価が上がりやすく、予算を消化しても商談につながらない場合があります。
検索意図に合う広告文を作成し、遷移先のLPで課題解決策や導入効果を具体的に示すことが必要です。除外キーワードの設定や検索語句の分析も継続して行い、成果の低い流入を減らしましょう。
ディスプレイ広告
ディスプレイ広告は、Webサイトやアプリの広告枠に、画像や動画、テキストを表示する手法です。検索広告とは異なり、ユーザーが情報を探している最中でなくても広告を届けられるため、商品やサービスをまだ知らない潜在層への認知拡大に適しています。
業種や年齢、興味関心、閲覧履歴などをもとに配信対象を絞れるほか、視覚的なクリエイティブで企業名やサービスの特徴を印象づけられます。新サービスの告知や、指名検索を増やしたい場合にも活用しやすいでしょう。
ただし、配信範囲を広げすぎると、関心の低いユーザーにも広告が表示され、クリックや表示回数だけが増える恐れがあります。ターゲットの課題や職種に合わせて訴求内容を分け、成果の低い配信先は除外するなど、定期的な見直しが必要です。
直接の問い合わせだけでなく、閲覧後の指名検索や再訪、認知の広がりまで含めて成果を評価します。
SNS広告
SNS広告は、X、Facebook、Instagram、LinkedInなどのタイムラインやフィードに表示される広告です。年齢や地域、興味関心に加え、媒体によっては勤務先、業種、職種、役職などを指定できるため、狙いたいビジネス層へ情報を届けやすい特徴があります。
BtoBでは認知拡大やセミナー集客、ホワイトペーパーのダウンロード促進、採用広報などに活用できます。文章だけでは伝わりにくいサービスも、画像や短い動画を使えば利用場面や解決できる課題を直感的に示せるでしょう。広告への反応を見ながら、複数の訴求軸を試せる点も利点です。
一方、媒体ごとに利用者層や閲覧目的が異なるため、すべてのSNSへ同じ広告を配信しても成果は安定しません。経営層への訴求、若手担当者への認知、採用候補者との接点づくりなど、目的に応じて媒体と表現を慎重に選ぶ必要があります。
リターゲティング広告
リターゲティング広告は、自社サイトやLPを訪れたことがあるユーザーに対して、別のWebサイトやアプリ上で再度広告を表示する手法です。一度サービスに関心を示した層へ継続して訴求できるため、再訪や資料請求、問い合わせを促す施策として活用されます。
BtoB商材は検討期間が長く、初回訪問時にすぐ行動へ移るユーザーは多くありません。導入事例やセミナー、比較資料など、検討段階に合う内容を広告で案内すれば、忘れられるのを防ぎながら接点を維持できます。広告とメール配信を組み合わせ、段階的に情報を届ける方法も有効です。
ただし同じ広告を何度も表示すると、ユーザーにしつこい印象を与える恐れがあります。表示回数の上限を設定し、訪問ページや滞在状況に応じて配信内容を変えることが大切です。問い合わせ済みのユーザーを除外するなど、配信対象も細かく管理しなければなりません。
ネイティブ広告
ネイティブ広告は、掲載先のWebメディアやSNSのデザイン、記事形式になじむように表示される広告です。一般の記事や投稿に近い見た目で情報を届けるため、広告色を抑えながらユーザーの関心を引きやすいのが特徴です。
BtoBでは、業界課題の解説やノウハウ、調査データなどを入口にして、自社サービスへの理解を促す目的で使われます。すぐに問い合わせを求めるより、役立つ情報を提供して認知や信頼を積み重ねたい場合に向いています。専門メディアへ掲載すれば、特定業界の担当者と接点を持つことも可能です。
ただし、広告であることが分かりにくい表現は、読者の不信感を招きかねません。広告表記を明確にし、掲載先の読者が求める内容に合わせて企画する必要があります。
クリックだけを狙う見出しは避け、記事内で課題の背景や解決策を示し、自然な流れで資料請求やサービス紹介へつなげましょう。
記事広告(タイアップ広告)
記事広告(タイアップ広告)は、媒体社と広告主が協力し、通常の記事に近い形式で商品やサービスを紹介する手法です。業界メディアやニュースサイトの編集ノウハウを生かし、読者が抱える課題、解決策、導入事例などをひとつの記事として伝えます。
バナー広告よりも掲載できる情報量が多く、複雑なBtoB商材の仕組みや導入効果を段階的に説明できる点が特徴です。媒体が持つ読者層や信頼性を活用できるため、認知拡大だけでなく、サービスへの理解促進や資料請求にもつなげられます。
一方、自社の宣伝を前面に出しすぎると、読者が途中で離脱しかねません。ターゲットが知りたい情報を軸に構成して広告であることを明示したうえで、記事のテーマと自社サービスを自然に結びつける必要があります。
公開後は閲覧数だけでなく、読了率や遷移率、コンバージョン数まで確認しましょう。掲載後は営業資料やSNS投稿にも展開でき、継続的に活用できます。
純広告
純広告は、Webサイトやメディアが用意した広告枠を買い取り、決められた場所や期間に広告を掲載する手法です。
業界特化型メディアのバナー枠やメールマガジン枠などへ出稿すれば、特定の業種や職種に情報を届けられます。専門性の高い媒体に掲載することで、媒体が築いてきた信頼感を自社の訴求に生かせる点も利点です。
掲載面を事前に確保できるため、新サービスの発表や展示会の告知など、決まった時期に露出を増やしたい施策と相性がよい広告です。一方、運用型広告のように配信途中で入札額やターゲットを細かく変更しにくく、成果が伸びなくても掲載中は修正できない場合があります。
媒体の知名度だけで判断せず、読者属性、想定表示回数、料金形態、掲載期間を確認しましょう。純広告の種類や費用、出稿時のポイントを詳しく知りたい方は、下記記事も参考にしてください。
【入門編】純広告とは?主な種類・料金形態・成果を出すポイントまでわかりやすく解説
メール広告
メール広告は、企業や媒体社が保有する会員・購読者のメールアドレスへ、商品やサービスの情報を配信する広告です。メールマガジンの一部に広告を掲載する形式と、一通のメール全体を広告として送る形式があります。
業種、職種、役職、企業規模などで配信対象を絞れる媒体であれば、狙いたい担当者へ直接情報を届けられます。
セミナーの集客、ホワイトペーパーの配布、新サービスの案内など、受け手に具体的な行動を促したい施策に向いています。検討段階に応じて案内内容を変えれば、見込み客の関心を段階的に高めることも可能です。
成果を高めるには、件名だけで内容と読む理由が伝わるようにし、本文では課題、得られる情報、申込方法を簡潔に示すことが大切です。配信数や開封率だけで評価せず、クリック率、資料請求数、商談化数まで追跡しましょう。
雑誌広告
雑誌広告は、専門誌や業界誌、ビジネス誌などの誌面に掲載する広告です。BtoBでは、製造、建設、医療、IT、物流など、特定分野の読者が集まる業界誌が主な出稿先となります。
読者の職種や関心領域が明確な媒体を選べば、Web広告では接触しにくい経営者や技術者、現場責任者へ情報を届けられます。
手元に保管され、必要なときに読み返される可能性があるため、企業名や製品名を継続して印象づけたい場合にも活用できます。専門性の高い誌面への掲載は、企業や製品に対する信頼感の形成にも役立つでしょう。
一方、掲載後に広告内容を変更できず、クリックや閲覧後の行動を直接測りにくい点には注意が必要です。専用URLやQRコード、問い合わせコードを設け、広告経由の反応を確認できる仕組みを用意しましょう。発行部数だけでなく、読者属性、配布先、保存性、広告枠の位置まで比較して出稿先を選ぶことが大切です。
OOH(交通広告・屋外広告)
OOHは「Out of Home」の略で、自宅以外の場所で接触する広告です。駅や電車、バスに掲示する交通広告のほか、看板、ビルボード、デジタルサイネージなどの屋外広告が含まれます。
BtoBでは、オフィス街の駅や空港、展示会場周辺など、ビジネスパーソンが集まる場所へ掲示することで企業名やサービス名を広く印象づけられます。
Web広告のように対象者を個人単位で絞ることは難しいものの、特定エリアを利用する層へ繰り返し接触でき、認知拡大や企業ブランディングに向いている手法です。
広告を見る時間が短いため、情報を詰め込まず、企業名、サービスの特徴、伝えたいメッセージを瞬時に理解できるデザインにしましょう。掲出場所の通行量だけでなく、利用者の属性や視認距離、周辺環境も確認が必要です。
自社に合ったBtoB広告の選び方

BtoB広告は、媒体ごとに得意とする目的や届けやすい相手、必要な予算が異なります。話題性のある媒体を選ぶだけでは、自社が求めるリードや商談にはつながりません。
費用対効果を高めるには、広告で達成したい目的を定め、ターゲットが接触する場所と出稿可能な金額を照らし合わせることが大切です。
ここでは、目的、ターゲット属性、予算の3つの観点から、自社に合うBtoB広告を選ぶ方法を解説します。
目的に合っているか
広告媒体を選ぶ前に、認知拡大、リード獲得、ナーチャリング、商談化のうち、どの段階を強化したいのかを明確にしてください。目的が曖昧なまま出稿すると、表示回数は増えても問い合わせにつながらない、リードは集まっても商談化しないといったずれが生じてしまいます。
| 目的 | 向いている広告媒体 | 活用のポイント |
| 認知拡大 | ディスプレイ広告、SNS広告、純広告、雑誌広告、OOH | 企業名やサービス名を広く印象づける |
| リード獲得 | リスティング広告、SNS広告、記事広告、メール広告 | 資料請求やセミナー申込へ誘導する |
| ナーチャリング | リターゲティング広告、メール広告、ネイティブ広告 | 導入事例や比較資料を継続して届ける |
| 商談化 | リスティング広告、リターゲティング広告、メール広告 | 相談や問い合わせを促す |
ひとつの媒体ですべてを担わせず、認知から商談までの流れに合わせて複数の媒体を組み合わせましょう。
自社のターゲット属性と合っているか
広告媒体の利用者や読者が、自社のターゲットと重なっているかを確認しましょう。対象者の業種や職種、役職、企業規模、所在地、抱えている課題まで整理すると、媒体との相性を判断しやすくなります。
例えば課題が顕在化し、具体的な解決策を検索している担当者にはリスティング広告が向いています。特定業界の経営者や専門職へ届けたい場合は、業界誌や専門メディアの純広告、記事広告が候補になるでしょう。役職や勤務先などを細かく指定したいなら、法人向けのターゲティングに対応したSNS広告も選択肢です。
媒体資料では、閲覧者の年齢や性別だけでなく、業種、職種、役職、企業規模などを確認してください。ターゲットと媒体の読者がずれていれば、露出が増えても成果には結びつきません。想定するペルソナが実際に利用しているかを調べ、接触しやすい時間帯や情報収集の方法も踏まえて選定します。
予算内に収まるか
広告費は、出稿料だけでなく、バナーや動画、記事、LPの制作費、運用代行費まで含めて見積もります。媒体別の予算感は、以下が目安です。
| 予算区分 | 広告媒体 | 主な使い方 |
| 低(10万円以下) | リスティング広告、ディスプレイ広告、SNS広告、リターゲティング広告 | 少額でテスト配信し、反応の良い訴求やターゲットを探る |
| 中(数十万円〜) | ネイティブ広告、メール広告、純広告、雑誌広告 | 特定媒体の読者へ一定期間訴求する |
| 高(100万円〜) | 記事広告、OOH | 企画・制作を含めて広い認知や理解促進を狙う |
同じ媒体でも、配信期間や掲載先、ターゲティングの範囲によって費用は変わります。初回から予算をひとつの媒体へ集中させるのではなく、少額で反応を確認し、商談化率や顧客獲得単価を見ながら配分を増やす方法が堅実です。
広告費だけで判断せず、獲得したリードが受注へ進むまで追跡し、売上に対して費用が見合っているかを確認しましょう。
なお、媒体選びは実際の活用事例を参考にすると、媒体ごとの強み・弱みを実データで把握できるため、戦略の再現性が高まります。以下では、企業の実例を基にしたアイデアが無料で入手できるのでぜひご活用ください。

BtoB広告で成果を出す5つのポイント

BtoB広告は、媒体を選んで配信するだけでは成果につながりません。狙う相手を明確にし、広告とLPの内容をそろえ、見込み客の検討段階に合わせて情報を届ける設計が必要です。
さらに、営業やカスタマーサービスが持つ顧客情報を広告へ反映すると、訴求の精度も高まります。ここでは、BtoB広告からリード獲得や商談創出につなげるために押さえたい5つのポイントを、具体的な実践方法とともに解説します。
ターゲット・ペルソナの解像度を上げる
BtoB広告では、業種や企業規模だけでターゲットを設定せず、誰がどのような状況で情報を探しているのかまで具体化しましょう。同じ企業でも、経営者は投資対効果や事業への影響を重視し、部門責任者は運用体制、実務担当者は使いやすさや作業負担に関心を持つためです。
ペルソナを設計する際は、役職、担当業務、抱えている課題、検討のきっかけ、社内での立場、情報収集に使う媒体を整理してください。既存顧客へのヒアリングや商談記録、問い合わせ内容を確認すると、想定だけでは見えない悩みや表現を拾えます。
受注に至った企業だけでなく、失注した企業の検討理由や不安も分析すると、広告で補うべき情報が見えてくるはずです。
ターゲットの解像度が上がれば、配信条件、広告文、クリエイティブ、LPで伝える内容を一貫して設計でき、関心の低い層への無駄な配信も減らせます。広告配信後の反応も、ペルソナの見直しに活用しましょう。
LPと広告に一貫性を持たせる
広告をクリックした後に表示されるLPは、広告で示した期待に応える内容にしてください。広告文で「製造業の在庫管理を改善」と訴求しているのに、LPが幅広い業界向けのサービス説明だけでは、ユーザーは自分に関係がないと判断して離脱するでしょう。
広告とLPでは、ターゲット、課題、解決策、得られる成果、行動を促す文言をそろえることが大切です。広告に使ったキーワードや表現をLPの見出しにも反映し、クリック後すぐに求めていた情報だと分かる構成にします。資料請求を促す広告なら、資料で分かる内容や対象者を明示しましょう。
広告ごとに訴求軸が異なる場合は、LPも分けて用意すると、訪問者の関心に沿った説明ができます。フォームの項目数やCTAの位置も見直し、次の行動を妨げない設計にしてください。クリック率だけでなく、LPの離脱率やコンバージョン率まで確認し、広告と遷移先を一体で改善します。
課題ベースのメッセージ設計にする
BtoB広告では、機能を並べるよりも、ターゲットが抱える課題を具体的に言語化したメッセージのほうが、自分に関係する広告だと認識されやすくなります。商品名や機能を知らない段階でも、業務上の悩みは自覚している担当者が多いためです。
例えば「AIで営業を効率化」ではなく「属人化した営業プロセスを標準化し、再現性を高めたい企業へ」というようにすると、興味を引きやすいでしょう。AIという機能ではなく、営業の属人化や再現性の低さという課題を示しているためです。
広告を作る際は、機能そのものではなく、誰のどの業務が滞っているのか、放置すると何が起こるのか、導入後にどのような状態へ変わるのかを整理してください。
顧客が商談や問い合わせで実際に使った言葉を取り入れると、抽象的な表現を避けられます。複数の課題がある場合はひとつの広告に詰め込まず、課題ごとに広告文やクリエイティブを分けて反応を比較します。課題と解決後の変化が一読で伝われば、クリック後の行動にもつながりやすくなるでしょう。
営業部門やカスタマーサービスと連携する
広告を担当するマーケティング部門だけで訴求内容を決めると、実際の顧客が抱える悩みとずれてしまうかもしれません。営業部門やカスタマーサービスは、商談や問い合わせを通じて、顧客の課題、比較される競合、導入をためらう理由、契約後に評価された点などを把握しています。
定期的に情報共有の場を設け、失注理由、よくある質問、顧客が使う言葉を広告制作へ反映しましょう。例えば営業から「機能よりも導入後の運用負担を質問される」と共有された場合は、サポート体制や定着までの流れを広告やLPで示せます。カスタマーサービスに寄せられる相談からは、契約前に伝えるべき注意点や活用方法も見つかります。
広告経由で獲得したリードの質や商談結果を営業から戻してもらえば、配信対象や訴求の修正も可能です。部門間で顧客情報を循環させることで、クリエイティブの精度と商談化率を同時に高められます。
リードナーチャリングとセットで行う
BtoB広告で獲得したリードは、すぐに商談へ進むとは限りません。情報収集を始めたばかりの担当者に営業連絡を重ねると、検討意欲が高まる前に敬遠される恐れがあります。広告施策は、見込み客へ継続的に情報を届けるリードナーチャリングと組み合わせましょう。
資料請求後には、課題別の解説記事、導入事例、比較資料、セミナー案内などをメールで配信し、検討段階に応じて理解を深めてもらいます。自社サイトを再訪した人にはリターゲティング広告を表示するなど、複数の接点をつくる方法も有効です。
閲覧したページやダウンロードした資料から関心度を判断し、意欲が高まったタイミングで営業へ引き継げば、無理なアプローチを減らせます。
配信頻度や内容は一律にせず、行動履歴に合わせて調整してください。広告の評価もリード数だけで終わらせず、その後の商談化率や受注率まで追い、配信内容を見直しましょう。
媒体選びでお悩みの方必見|多様な出稿先を比較できる6つの資料を無料でご紹介!

BtoB広告で成果を上げるには、自社のターゲットや予算に合う出稿先を見極める必要があります。しかし媒体ごとに特徴や得意な訴求が異なるため、候補をひとつずつ調査するには時間がかかるでしょう。
マーケメディアでは、待合室広告、看板・サイネージ、動画広告、交通広告、ブランデッドポッドキャスト、富裕層向けメディアなど、多様な出稿先を比較できる6つの資料を無料で提供しています。
オンライン広告以外の選択肢も含めて検討でき、認知拡大や新たな顧客層との接点づくりに役立ちます。広告チャネルを広げたい方や現在の出稿戦略を見直したい方は、ぜひ資料を一括でダウンロードして、自社に合う媒体を探してみてください。
資料6点セットの内容
※資料の掲載はリアルタイムで動いておりますので、資料が変更される場合があります。ご了承ください。 |
BtoB広告の成功事例

BtoB広告の成果は、知名度や予算の大きさだけで決まるものではありません。自社の課題に合う媒体を選び、ターゲットの行動や関心に合わせて訴求を改善すれば、中小企業でも商談や売上を伸ばせます。
認知を目的とする場合は、社会の変化や顧客の悩みを捉えたメッセージ設計も欠かせません。ここでは、検索広告やディスプレイ広告、交通広告を活用した三栄電子、奥地建産、SmartHRの取り組みを紹介します。
三栄電子
三栄電子は、電子部品の販売や二次電池の開発・販売を手がける専門商社です。従来は展示会を中心に新規顧客を開拓していましたが、営業人員が限られていたうえ、コロナ禍で展示会が開催されなくなり、新たな顧客接点の確保が課題となりました。
そこで制作したLPへ見込み客を呼び込むため、Googleの検索広告とディスプレイ広告を開始。問い合わせ企業がどのようなキーワードで検索したのかを営業担当者が聞き取り、マーケティング担当者と共有しながら、配信キーワードや広告内容を改善しました。電子部品不足など、市場の動きに合わせてバナーを変更した点も特徴です。
広告開始前と比べて、商談件数と契約件数はいずれも約10倍に増加しました。顧客の検索行動と営業現場の情報を広告運用へ反映し、展示会中心の営業から、問い合わせを起点とするプル型営業へ移行した事例です。
奥地建産
奥地建産は、住宅用建築資材や太陽光発電施設向け資材を開発・製造・販売する企業です。オリジナル製品を全国の工務店へ広めたい一方、担当営業は3名しかおらず、2万社を超える潜在顧客へ訪問営業だけで接触することは困難でした。
同社はオンラインショップを開設したものの、製品の認知が低く、売上は伸び悩みます。そこでGoogle広告を自社で運用し、検索広告とディスプレイ広告を使い分けました。ニーズを自覚して検索する層には関連キーワードで広告を表示し、製品を知らない層には、どのような場面で役立つのかをバナーで伝えています。
2021年から2023年にかけて、オリジナル製品の売上比は148%、採用企業数は147%となり、オンラインショップの会員登録も600件増加しました。顕在層と潜在層で広告の役割を分け、限られた営業人員でも全国へ販路を広げた事例です。
SmartHR
SmartHRは2020年4月、「ハンコを押すために出社した。」というメッセージを掲げた交通広告を展開しました。テレワークが急速に広がる一方、押印や紙書類への対応を理由に出社せざるを得ない人がいた社会状況を捉え、人事・労務業務のデジタル化を提案したキャンペーンです。
広告はJR首都圏全線の電車内、JR新宿駅構内中央通路、東京メトロの主要駅に掲示。サービスの機能を並べるのではなく、ビジネスパーソンが抱えていた悩みを短い言葉で表現し、SmartHRが解決できる課題を印象づけています。
同キャンペーンは「交通広告グランプリ2021」の企画・プロモーション部門で最優秀部門賞を受賞しました。社会の変化と顧客の実感を結びつけたメッセージが共感を生み、BtoBサービスの認知を支えた事例です。
まとめ

BtoB広告は、媒体ごとに得意な目的や届けやすい相手、必要な予算が異なります。成果を高めるには、認知拡大、リード獲得、ナーチャリング、商談化のどこを強化したいのかを明確にし、ターゲット属性と予算に合う媒体を選ぶことが大切です。
出稿後はクリック数だけで判断せず、商談化率や受注率まで確認しましょう。また、広告とLPの訴求をそろえ、営業やカスタマーサービスが持つ顧客情報を反映すると、見込み客の課題に沿ったメッセージを設計できます。
広告単体で完結させず、コンテンツ配信やメールなども組み合わせながら接点を重ねることも大切です。まずは少額で反応を確かめ、自社に合う媒体と訴求を継続的に改善していきましょう。
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