インバウンドマーケティングとは?BtoBでの手法と始め方6ステップ

コンテンツマーケティング
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広告を出しても反応が落ちてきた。テレアポをかけても担当者までたどり着けない。こうした状況のBtoB企業で名前が挙がるのが「インバウンドマーケティング」です。

ひと言でいえば、売り込むのではなく、見込み顧客に自社を見つけてもらうマーケティングです。役に立つ情報を発信し、課題を抱えた人が検索やSNSで自社にたどり着き、自分から問い合わせてくれる状態をつくります。

ただし、ブログを始めれば成り立つわけではありません。成果が出る会社と出ない会社の差は、記事の本数ではなく「読んだ人を問い合わせまで運ぶ導線」があるかどうかでほぼ決まります。本記事では、BtoB企業がインバウンドマーケティングに取り組む前提で、意味から、代表的な手法、始め方、成果が出るまでの期間、失敗しやすいパターンまでを順に解説します。

※本記事で紹介する「マーケメディア」は、当社が運営するサービスです。

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この記事でわかること
  • インバウンドマーケティングの意味と、アウトバウンドとの違い
  • BtoBで注目されている理由と、メリット・デメリット
  • 「惹きつける→信頼を得る→満足させる」の3段階と、段階別の手法
  • ゼロから始めるときの6ステップと、かかる費用・見るべきKPI
  • 成果が出ない会社に共通する4つのパターン
  1. インバウンドマーケティングとは
    1. アウトバウンドマーケティングとの違い
    2. コンテンツマーケティングとの違い
  2. インバウンドマーケティングが注目される理由
    1. 買い手が営業に会う前に比較を終えている
    2. 売り込み型の手法が効きにくくなった
    3. コンテンツが資産として積み上がる
    4. AI検索の普及で「そこでしか得られない情報」の価値が上がった
  3. メリットとデメリット
    1. メリット
    2. デメリット
  4. インバウンドマーケティングの3つの段階
  5. インバウンドマーケティングの代表的な手法
    1. SEO・オウンドメディア
    2. ホワイトペーパー
    3. SNS
    4. ウェビナー
    5. メルマガ・MAツール
    6. 導入事例コンテンツ
  6. インバウンドマーケティングの始め方6ステップ
  7. インバウンドマーケティングにかかる費用
  8. 成果が出るまでの期間と見るべきKPI
  9. 成果が出ない会社に共通する4つのパターン
  10. 立ち上がりを早めるなら、外部メディアを組み合わせる
    1. 資料ダウンロードサイトには、どんな人が集まっているのか
    2. 事例:掲載3か月で商談化率が22%になった会社がやったこと
  11. まとめ
  12. インバウンドマーケティングに関するよくある質問
    1. インバウンドマーケティングとABMの違いは?
    2. BtoCでもインバウンドマーケティングは有効ですか?
    3. 少人数でも始められますか?
    4. MAツールは最初から必要ですか?
    5. 成果が出るまでの間、何をすればいいですか?

インバウンドマーケティングとは

インバウンドマーケティングとは、見込み顧客にとって価値のある情報を発信し、相手から自社を見つけてもらうことで、購買や問い合わせにつなげる手法です。「インバウンド(inbound)」は「内側に入ってくる」という意味で、顧客のほうから自社に来てもらうことを指しています。

この考え方を体系化したのは、米HubSpot社の創業者です。2000年代後半に提唱され、同社のマーケティングツールとともに世界に広がりました。

なお、「インバウンド」は訪日外国人向けの施策(インバウンド観光)を指すこともありますが、本記事で扱うのはマーケティング手法としてのインバウンドです。

アウトバウンドマーケティングとの違い

対になるのがアウトバウンドマーケティングです。テレアポ、飛び込み営業、DM、テレビCMのように、企業側から顧客へ情報を届けに行く手法を指します。

比較項目インバウンドアウトバウンド
接点のつくり方顧客が検索・SNSで
自社を見つける
企業が顧客に
アプローチする
代表的な手法SEO、オウンドメディア、
ホワイトペーパー、SNS、ウェビナー
テレアポ、DM、
展示会、マス広告
接点を持つ相手すでに課題を感じている人課題をまだ感じていない人も含む
成果が出るまで半年〜1年以上すぐに出る
費用の性質コンテンツが残り、
後から効いてくる
止めると効果も止まる
インバウンドとアウトバウンドの違い。どちらが優れているかではなく、効く場面が違います。

BtoBでは、どちらか一方に絞るより両方を組み合わせるのが一般的です。インバウンドで集めたリードに、インサイドセールスが電話をかけてフォローする。この形が最も成果につながりやすい型です。

あわせて読みたいインバウンドとアウトバウンドの違いは?業界×マーケティング視点で徹底比較›

コンテンツマーケティングとの違い

よく混同されるのがコンテンツマーケティングです。コンテンツマーケティングは、記事・資料・動画などのコンテンツを通じて顧客との関係を築く手法を指します。

一方のインバウンドマーケティングは、「顧客に見つけてもらう」という考え方と仕組みの全体です。コンテンツを作るだけでなく、検索からの集客、フォームやMAツールでのリード管理、営業への引き渡しまでを含みます。コンテンツマーケティングは、インバウンドを実現するための中心的な手段と考えるとわかりやすいでしょう。

インバウンドマーケティングが注目される理由

背景にあるのは、買い手の情報の集め方が変わったことです。

買い手が営業に会う前に比較を終えている

BtoBの購買担当者は、営業に連絡する前に検索やホワイトペーパー、比較サイトで情報を集め、候補をかなり絞り込んでいます。米Gartner社の調査では、BtoBの購買担当者が購買プロセスの中でサプライヤーと直接会う時間は全体の17%程度にとどまると報告されています。

つまり、営業が接点を持ったときには、すでに比較の土俵が決まっていることが多いのです。情報収集の段階で見つけてもらえなければ、候補にすら入れません。

売り込み型の手法が効きにくくなった

在宅勤務の定着で、代表電話から担当者につながる確率は下がりました。広告もブロックされたり読み飛ばされたりしやすく、費用あたりの反応は落ちる傾向にあります。企業側から届けに行く手法だけでは、接点をつくるコストが年々上がっています。

コンテンツが資産として積み上がる

広告は出稿を止めた瞬間に流入が止まります。一方、検索で上位に入った記事や、よくできたホワイトペーパーは、公開後も長く問い合わせを生み続けます。やればやるほど1件あたりの獲得コストが下がっていくのが、インバウンドならではの構造です。

AI検索の普及で「そこでしか得られない情報」の価値が上がった

GoogleのAIによる概要やChatGPTなどの生成AIで、簡単な疑問は検索結果の上やチャットの中で答えが完結する場面が増えました。用語の意味を説明するだけの記事は、以前ほどクリックされにくくなっています。

その分、自社の調査データ、現場の事例、実務で使えるテンプレートなど、そこでしか得られない情報の価値は上がっています。AIの回答で満足しない人が最後に求めるのは、ダウンロードして手元に残せる具体的な資料です。インバウンドの受け皿としてホワイトペーパーを用意する意味は、むしろ大きくなっています。

メリットとデメリット

始める前に、向いている点と向いていない点の両方を押さえておきます。

メリット

インバウンドマーケティングのメリット

  • 課題が明確な見込み顧客と出会える:自分で調べて来た人なので、話が早く進みやすい
  • 獲得コストが下がっていく:コンテンツが蓄積するほど、追加費用なしで流入が増える
  • 嫌われにくい:相手が望んで接点を持つため、ブランドの印象を損ないにくい
  • 営業の効率が上がる:資料のダウンロード履歴などから、関心の高い相手を優先して追える

デメリット

インバウンドマーケティングのデメリット

  • 成果が出るまで時間がかかる:検索流入が安定するまで、早くても半年はかかる
  • 継続的な制作リソースが要る:記事や資料を作り続ける体制がないと止まる
  • 課題に気づいていない層には届きにくい:検索されないテーマでは見つけてもらえない

とくに1つ目は見落とされがちです。今期のリードが足りない、という課題にはインバウンドだけでは間に合いません。短期の獲得施策と並行して育てる前提で計画してください。

インバウンドマーケティングの3つの段階

HubSpotは、インバウンドの流れを「惹きつける(Attract)」「信頼関係を築く(Engage)」「満足させる(Delight)」の3段階で整理しています。以前は「惹きつける→転換する→成約する→満足させる」の4段階で説明されていましたが、現在は、満足した顧客が次の顧客を連れてくる循環(フライホイール)として描かれています。

インバウンドマーケティングのフライホイール。惹きつける、信頼関係を築く、満足させるの3段階が顧客を中心に循環する顧客満足した顧客が次の顧客を連れてくるSTAGE 1惹きつけるSTAGE 2信頼関係を築くSTAGE 3満足させる
インバウンドマーケティングのフライホイール(HubSpotの考え方をもとに作成)。3つの段階が顧客を中心に回り続ける構造です。

段階ごとに使う手法が変わります。全体像は次のとおりです。

段階ゴール主な手法
惹きつけるサイトに来てもらうSEO記事、オウンドメディア、
SNS、動画
信頼関係を築く連絡先をもらい、
商談につなげる
ホワイトペーパー、ウェビナー、
メルマガ、MAツール
満足させる継続・紹介・事例化導入後サポート、ユーザー会、
導入事例インタビュー
3つの段階と主な手法。BtoBでは「信頼関係を築く」段階の設計が、成果を最も大きく左右します。
リオンくんリオンくん

よくあるのが「記事は読まれているのに、問い合わせが来ない」という状態です。これは1段階目だけで止まっていて、2段階目の受け皿がないケースがほとんど。いきなり問い合わせは重いので、その手前に「資料ダウンロード」という軽い出口を置くと、動き出すことが多いです。

よくある形

出口が「問い合わせ」だけ

  1. 記事を読む課題を調べている段階
  2. 問い合わせまだ早いと感じて、多くが離脱
成果が出る形

手前に「資料ダウンロード」を置く

  1. 記事を読む課題を調べている段階
  2. 資料ダウンロード連絡先を取得できる
  3. メルマガ・架電で育てる検討が進むまで接点を保つ
  4. 商談検討が進んだタイミングで営業へ

インバウンドマーケティングの代表的な手法

ここからは、BtoBでよく使われる手法を順に紹介します。すべてを同時に始める必要はありません。自社のリソースに合わせて、2〜3個から組み合わせてください。

SEO・オウンドメディア

見込み顧客が検索しそうなキーワードで記事を書き、検索結果から自社サイトに来てもらう手法です。インバウンドの中心になる施策で、上位に入れば広告費をかけずに流入が続きます。

ポイントは、自社サービスの名前ではなく、顧客の課題で検索されるキーワードを選ぶことです。まだ自社を知らない人は、自社の製品名では検索しません。

中長期で安定した流入をつくりたい企業の土台になる手法です。

ホワイトペーパー

ノウハウや調査データをまとめた資料を用意し、ダウンロードと引き換えに会社名・氏名・メールアドレスなどを入力してもらう手法です。記事を読んだだけの匿名の訪問者を、連絡できるリードに変える役割を担います。

自社サイトに置くだけでなく、資料ダウンロードサイトに掲載すれば、自社サイトへの流入が少ない段階でもリードを獲得できます。

「記事は読まれているのに問い合わせがない」状態を最初に解消する手法です。

作ったホワイトペーパーを、読まれる場所に置きたい場合マーケメディアの掲載プラン資料に、料金・読者の職種内訳・掲載実績をまとめています。

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SNS

X、LinkedIn、Facebook、noteなどで情報を発信し、フォロワーとの接点をつくります。検索されないテーマでも拡散で届く可能性があるため、SEOを補う役割として使えます。

宣伝だけを流すと離れられるので、投稿そのもので役に立つ情報を出し、続きを記事や資料に置く形が基本です。

担当者個人の発信力を活かせる企業、認知をまず広げたい企業に向いています。

ウェビナー

オンラインでセミナーを開き、申込時に連絡先を取得します。参加者は1時間前後を割いてくれる人なので、ホワイトペーパーのダウンロードより関心度の高いリードになりやすいのが特徴です。

録画をアーカイブ配信すれば、開催後も視聴申込を受け付けるコンテンツとして使い続けられます。

検討期間が長く、説明が必要な商材を扱う企業に向いています。

メルマガ・MAツール

獲得したリードに定期的に情報を届け、検討度が上がったタイミングで営業につなぐ手法です。MAツールを使えば、メールの開封や資料の閲覧といった行動を記録し、関心が高まった相手だけを営業に渡すことができます。

BtoBでは、資料をダウンロードした時点で「今すぐ導入したい」人は一部です。残りの人を放置せずに追い続けられるかで、同じリード数でも商談数が変わります。

リードは取れているのに、商談化率が低い企業が次に手を打つべき手法です。

導入事例コンテンツ

既存顧客へのインタビューを記事や資料にまとめます。検討の最終段階にいる人は「同じ業界・同じ規模の会社で本当に成果が出たのか」を知りたがっているため、比較検討層の背中を押すコンテンツとして機能します。

顧客にとっても取材を受けること自体が自社のPRになるため、3段階目の「満足させる」施策としても成り立ちます。

一定の導入実績があり、商談の後半で失注が多い企業に向いています。

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インバウンドマーケティングの始め方6ステップ

ゼロから始める場合は、次の順番で進めます。いきなり記事を書き始めるのではなく、誰に・何を・どこで受け止めるかを先に決めるのがポイントです。

  1. ペルソナを決める

    業種、企業規模、部署、役職、抱えている課題を具体的に書き出します。過去に受注した顧客から逆算すると、想像で作るより精度が上がります。

  2. カスタマージャーニーを描く

    課題に気づいてから導入を決めるまでに、ペルソナが何を調べ、誰に相談し、何で迷うのかを段階ごとに整理します。各段階で必要なコンテンツがここで見えてきます。

  3. 受け皿(CV地点)を用意する

    問い合わせフォームだけでは、検討初期の人は動きません。ホワイトペーパーのダウンロード、ウェビナー申込など、軽い出口を先に用意します。集客より先にここを作るのが順番です。

  4. 集客コンテンツを作る

    キーワード調査をもとに記事を書き、SNSで発信します。最初は流入の多いビッグワードより、検索数は少なくても課題が具体的なキーワードから狙うほうが、問い合わせにつながりやすくなります。

  5. リードを育てて営業に渡す

    メルマガやMAツールで検討度を高め、どの状態になったら営業に渡すかの基準(例:料金ページの閲覧+資料2本のダウンロード)をマーケと営業で合意しておきます。

  6. 数字を見て改善する

    流入数、CV数、商談数、受注数を月次で追い、詰まっている段階から手を打ちます。最低でも3か月は同じ条件で続けてから判断してください。

あわせて読みたいカスタマージャーニーとは?ペルソナと合わせて知りたいマーケティングノウハウ›

インバウンドマーケティングにかかる費用

インバウンドは広告のように出稿費がかからないぶん、費用の大半はコンテンツを作る人件費か外注費になります。主な費用項目は次のとおりです。

費用項目内製する場合外注する場合の目安
SEO記事の制作担当者の工数1本あたり数万円〜
ホワイトペーパーの制作担当者の工数1本あたり数十万円前後
Webサイト・LPの改修担当者の工数数十万円〜
MAツール月額数万円〜(ツールとリード数による)
外部メディアへの資料掲載成果報酬型なら、ダウンロード1件ごとに数千円〜
費用は一般的な目安です。依頼先、ボリューム、品質によって大きく変わります。

予算が限られている場合、最初にお金をかけるべきなのは記事の本数ではなく受け皿になるホワイトペーパーです。記事は内製で少しずつ増やし、資料は質にこだわって1本を作り込む。この配分のほうが、同じ予算でも問い合わせにつながりやすくなります。

成果が出るまでの期間と見るべきKPI

インバウンドは、始めてすぐに問い合わせが増える施策ではありません。検索エンジンに評価されるまでに時間がかかるため、成果が見え始めるのは半年〜1年後が目安です。

そのため、最初から受注数だけで評価すると、成果が出る前に打ち切ることになります。時期ごとに見る指標を変えてください。

時期の目安主に見る指標判断のポイント
開始〜3か月公開本数、
検索順位、表示回数
計画どおり作れているか。
狙ったキーワードで表示され始めたか
3〜6か月自然検索の流入数、
資料DL数
流入に対してCVが出ているか。
出ていなければ受け皿を見直す
6か月〜1年商談数、商談化率獲得したリードが商談になっているか。
営業への渡し方を見直す
1年以降受注数、
1件あたりの獲得コスト
広告など他の施策と比べて、
獲得コストが下がっているか
時期別に見るべきKPI。前の段階の数字が出ていないのに、次の段階の数字で判断しないのがコツです。

成果が出ない会社に共通する4つのパターン

インバウンドに取り組んだものの、手応えがないまま止めてしまう会社も少なくありません。マーケメディアで資料を掲載している企業を見ていても、成果が出ない原因はおおむね次の4つに集約されます。

  1. 記事はあるが、受け皿がない

    読まれても、出口が「お問い合わせ」だけだと検討初期の人は帰ってしまいます。記事のテーマに合ったホワイトペーパーを置き、軽い出口を用意してください。

  2. 受け皿に営業資料を置いている

    サービス紹介資料は、まだ自社を知らない人にはダウンロードされません。マーケメディアでも、成果が出ない掲載企業の多くは、ノウハウ資料ではなく営業資料をそのまま載せています。読者の課題を解決するノウハウ資料を用意してください。

  3. 1回電話してつながらず、そこで終わっている

    最も多い失敗です。資料をダウンロードした人に1回だけ電話して、つながらなければそのまま、という会社は少なくありません。前述のA社は最大8回まで架電するルールを設け、7回目までで通電率が約50%に達することを確認しています。

  4. 3か月で成果を判断している

    検索流入は立ち上がりに時間がかかります。短期で判断するなら、インバウンド単体ではなく、すぐにリードが取れる施策と組み合わせて計画してください。

立ち上がりを早めるなら、外部メディアを組み合わせる

インバウンドの最大の弱点は、自社サイトに人が集まるまで時間がかかることです。この期間を短くする方法として、すでに見込み顧客が集まっている外部メディアに、自社のホワイトペーパーを掲載するやり方があります。

資料ダウンロードサイトに来る人は、課題の解決策を自分で探している人です。つまり、インバウンドで出会いたい相手そのものです。自社メディアを育てている間も、外部メディアでリードを取りながら、営業のフォロー体制やナーチャリングの型を先に作っておけます。

自社サイトのSEOで流入が育ってきたら、外部メディアの比重を下げていく。この順番なら、立ち上がりの空白期間をつくらずにインバウンドを始められます。

資料ダウンロードサイトには、どんな人が集まっているのか

外部メディアを選ぶときに一番大事なのは、自社の売り先と、媒体に集まっている人が一致しているかです。参考として、当社が運営するマーケメディアの会員属性を紹介します。

  • 34.6%調査・広告企画・
    マーケティング職
  • 約45%課長以上の
    役職者
  • 23.0%広告代理店・
    デザイン・制作会社
  • 約4割従業員30人未満の
    企業

出典:マーケメディア媒体資料(会員属性)。課長以上は「課長」「部長・次長」「役員」「経営者・社長」の合計です。

会員の中心はマーケティング・営業部門の担当者で、課長以上の役職者も半数近くを占めます。そのため、ダウンロードされやすいのもマーケティング関連の資料です。掲載企業の月間リード獲得実績を資料のジャンル別に見ると、次のようになります。

資料のジャンル月間のリード獲得実績
Web広告系30〜140件
SNS運用系40〜80件
SEO系20〜60件
TikTok系30〜50件
オウンドメディア構築系20〜50件
メディア・媒体系20〜40件
EC支援系20〜40件
SaaS型ツール系10〜40件
DM配送系10〜30件
営業DX系10〜30件
制作系10〜30件
セキュリティ診断系10〜20件
マーケメディアに資料を掲載している企業の、ジャンル別の月間リード獲得実績(マーケメディア媒体資料より)。

Web広告、SNS運用、SEOなど、マーケティング担当者が日々の業務で探しているテーマほど件数が伸びています。逆にいえば、個人向けの商材や、売り先がごく一部の業界に限られる商材では、この媒体の読者とは合いません。どの媒体でも、まず読者層を確認してから掲載を決めてください。

事例:掲載3か月で商談化率が22%になった会社がやったこと

外部メディアで集めたリードも、フォローの仕方しだいで成果は大きく変わります。マーケメディアに資料を掲載しているA社は、営業側の動き方を変えたことで、3か月で商談化率を約4倍に伸ばしました。

マーケメディア掲載企業の事例

資料ダウンロードから5分以内に架電。3か月で商談化率が5.8%から22%に

A社(SNS運用支援サービス)

9月5.8%(4件)
10月7.3%(9件)
11月22%(12件)

商談化率(獲得したリードのうち商談になった割合)と商談数の推移

商談1件あたりの費用

  • 9月6万円台
  • 10月約4.8万円
  • 11月約1.6万円

成果を生んだ3つの取り組み

  1. ダウンロード後、5分以内に電話する。資料を開いている最中に連絡できるため、話を聞いてもらいやすくなります。
  2. 1件のリードに最大8回まで架電する。自社のデータで、7回目までの架電で通電率が約50%に達することを確認し、1回でつながらなくても続けるルールにしました。
  3. 反応の良い資料を主力にする。最もダウンロードされ、商談にもつながった「SNS運用会社のチェックポイント」を軸にし、サムネイルと紹介文も改善しました。

媒体が集めてくれるのは「話を聞いてくれるかもしれない人」までです。そこから商談にできるかは、ダウンロード後の数分と、つながるまで連絡を続ける仕組みで決まります。

おすすめの掲載先

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  • 会員の約35%がマーケティング職、約45%が課長以上。マーケ・営業部門の担当者と決裁者に届く
  • 初期費用0円のトライアルプランがあり、固定費をかけずに相性を試せる
  • ホワイトペーパーが手元にない場合は、制作から任せられるプランもある
  • 資料掲載・ホワイトペーパー制作・任意CV集客の3プランを検討フェーズ別に組み合わせられる

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まとめ

インバウンドマーケティングは、価値のある情報で見込み顧客に見つけてもらい、自分から問い合わせてもらう手法です。買い手が営業に会う前に比較を終えるようになった今、BtoBでは欠かせない考え方になっています。

ただし、記事を増やすだけでは成果は出ません。惹きつけた人を連絡先の取得まで運び、営業が確実にフォローする。この流れが最初から揃っているかが、成否を分けます。

インバウンドを始める前に決めること

  • 誰に届けるか(受注顧客から逆算したペルソナ)
  • どこで受け止めるか(ホワイトペーパーなどの軽い出口)
  • 誰がフォローするか(営業に渡す基準と担当)

そして、成果が出るまでの半年〜1年をどう埋めるかも、最初に決めておいてください。ここを決めずに始めると、成果が出る前に予算が打ち切られます。

インバウンドマーケティングに関するよくある質問

インバウンドマーケティングとABMの違いは?

ABM(アカウントベースドマーケティング)は、狙う企業を先に決めて、その企業に合わせた施策を集中的に行う考え方です。広く見つけてもらうインバウンドとは出発点が逆ですが、対立するものではありません。ターゲット企業が限られる高単価商材ではABMを軸にし、インバウンドで集めたリードの中から重点企業を見つけて深掘りする、という組み合わせ方がよく使われます。

BtoCでもインバウンドマーケティングは有効ですか?

有効です。ただし、BtoCは検討期間が短く衝動的な購買も多いため、SNSや口コミの比重が高くなります。BtoBは検討期間が長く、複数人で意思決定するため、ホワイトペーパーやウェビナーでじっくり検討を後押しする施策が効きやすいという違いがあります。

少人数でも始められますか?

始められます。最初からすべての手法に手を出さず、「SEO記事+ホワイトペーパー1本」のように範囲を絞るのが現実的です。制作が追いつかない場合は、記事制作やホワイトペーパー制作の一部を外部に任せる方法もあります。

MAツールは最初から必要ですか?

リードが月に数十件程度までなら、スプレッドシートとメール配信ツールでも回せます。リードが増えて、誰に優先して連絡すべきか判断できなくなってきた段階で導入を検討すれば十分です。

成果が出るまでの間、何をすればいいですか?

リード獲得が早い施策を並行して使います。すでに見込み顧客が集まっている資料ダウンロードサイトへのホワイトペーパー掲載や、リスティング広告、ウェビナーの共催などが候補です。その間にリードのフォロー体制を整えておくと、自社サイトの流入が増えたときにそのまま成果につながります。

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